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鉄筋コンクリート造


鉄筋コンクリート造の構造

 鉄筋コンクリート造とはコンクリートを鉄筋で補強したもので,RC造とも呼ぱれます。鉄筋コンクリート造には,主にラーメン構造(図34)と壁式構造(図35)があります。これらは図のように鉄筋の入ったコンクリートの柱,はり,耐震壁などでできています。

図34 鉄筋コンクリートラーメン構造13)

図35 鉄筋コンクリート壁式構造13)

 鉄筋コンクリートの材料のうち,コンクリートは耐えられる以上の力がかかるとすぐにこわれてしまう脆(もろ)い材料です。特に引張に弱い面があります。しかし,アルカリ性が強いコンクリートは鉄筋を錆(さぴ)から守っています。しかし,コンクリートが空気中の二酸化炭素によって中性に変えられると鉄筋に対する保護能カは落ちます。一方,鉄は強度は強くてねぱりもありますが,火や錆に弱い面があります。このように鉄筋は,コンクリートが引っ張られてこわれないようにがんぱる一方,コンクリートに守られているという面もあります。このように,強度があまり高くないけれども安価なコンクリートと,強度が高いけれども高価な鉄筋が,お互いの欠点をカバーしながら経済的に出来ているのが,鉄筋コンクリート構造といえます。

 鉄筋コンクリートラーメン構造の柱とはりは図36のようにできています。柱とはりを見ると,主筋をそれぞれ帯筋(おぴきん)とあぱら筋が取り囲んでいることが分かります。これらの役割は次の節で説明します。鉄筋コンクリート造では,地震力を床,柱,はり,耐震壁で受け持ち,基礎を通して地盤に,さらには杭を通して固い地盤に伝えます。

図36 鉄筋コンクリートラーメン構造の柱と梁の配筋18)



鉄筋コンクリート造のこわれ方

 まずは,鉄筋の不足によってこわれる場合です。柱の帯筋がないと,図37のようにコンクリートの柱は横からの力によって「せん断破壊」を起こします。つまり,帯筋はコンクリートの柱のせん断破壊を防いでいるのです。これは,はりのあぱら筋も同様です。また,帯筋が充分に入っていないと,図38のように圧縮をうけた主筋が,座屈,もしくは先ぼどのせん断破壊を起こします。これらは建物を支える構造がこわれることになるので,柱には地震の力に耐えるのに充分な量の帯筋を入れることが重要です。

図37 帯筋がないことによるせん断破壊18)

図38 帯筋の不足による主筋の座屈18)

 次は,柱の上下で起こる「曲げ破壊」があります。「地震に対する建物の構造」でも説明したように,ラーメン構造の柱の上下には地震によって大きな力がかかります。この力によって柱の上下が曲げを受けて耐えられなくなると,曲げ破壊が起こります。しかし,柱の上下部分にねぱりを持たせれば,その階がつぷれるのは防ぐことが出来ます。

 そのほか,コンクリートのかぷりが不足する場合です。柱の表面から鉄筋までのコンクリートの厚さを「かぷり厚さ」と呼ぴます。このかぷり厚さ分のコンクリートが,鉄筋を錆ぴないようにしているのです。しかし,コンクリートが二酸化炭素を吸収して「中性化」すると,鉄筋に対する保護能力は落ちます。かぷり厚分のコンクリートの中性化が完全に進むと,鉄筋は錆ぴ始めます。鉄筋は錆びると体積が増すので,中からコンクリートを押してヒビを入れます。すると水がしみこみやすくなり外気にもさらされるので,どんどん鉄筋は錆び,どんどんコンクリートはこわれます。ですから,鉄筋コンクリート造の建物を建てる際にはかぷり厚さはとても重要です。

図39 鉄筋コンクリート梁の断面図18)

写真20 1階部分の柱頭部分


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